マティス《リュート》


丸小ビーズで絵画の配色からジュエリーを創作する世界初の「絵画ジュエリー©」

アンリ・マティス(仏: Henri Matisse, 1869年12月31日 – 1954年11月3日)

《リュート》1943年 ポーラ美術館

マティスはフォーヴィスムの画家で、その色づかいから「色彩の魔術師」といわれています。
鮮やかで絶妙な調合色の世界は、一度見たら忘れられないマティスの魅力です。
リュートを弾く女性の背景の赤と差し色のグリーンをビーズで表現し、音楽を奏でるような楽しい作品となりました。

マティスは色彩の画家といわれるほど、色鮮やかな色彩の作品が数多くあります。

室内画の傑作も多く描いており、最晩年の作品はマティスがもっとも愛した赤で染め上げられているものも多くあります。

こちらの「リュート」の作品も室内が赤く彩られていて、きっと実物の色は鮮やかな赤であったと想像します。

マティスの作品は実物を観るとあまりの色の複雑な美しさに感動します。

そして、その感動が大きいほど図録との印象差も大変大きいのです。

なので、なかなか作品を選べませんでした。

そこで、実物を観ていない作品で制作することにしました。

光の加減によっても色が違って見えますので、制作する時間帯や光源も大事な要素です。

特徴である赤を活かしたく、天然石のトップを赤のチェリークォーツに決めました。

ビーズの赤も多くの種類があり迷いましたが、きれいな赤を表現できたと思います。

他にも繊細な色が絶妙に調和をみせていて、マティス独特の表現が「赤」の魅力を伝えてくれているようです。

できあがったジュエリーは、想像だけではけして組み合わせることのない配色となりました。

絵画でジュエリーを作ることの最大の面白さを、マティスでも味わうことができたように思います。

ジュエリー完成後、箱根のポーラ美術館へ会いに行ったマティスの「リュート」がこちらです。

感動の対面でした。

2020年10月発行『Bead Art 秋号2020 Vol.35』に掲載されました。


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